「青の炎」試写会
'03.2.25 in ヤクルトホール

注)原作は読んでいません。あしからず。

結論。良かったです。
チラシ等では「完全犯罪」という部分も見どころのひとつになってますが、
そこはそう特筆すべきものではないです。

小さなどころか、練りに練った割には大きなほころびだらけの計画。
きっと秀一(ニノ)はそんな器の子ではない。
「全てをわかってしまっている」子と「まだ無邪気な何もわかっていない」子の狭間にいるような子。
17歳という設定はその象徴でもあるのだろう。
でも、だからこそ、この主人公は"切ない殺人者"になりえた。

まだ何も知らない側にいたならば、衝動的に殺す事ができた。
完全に大人になってしまったなら、あんな欠陥だらけの計画を実行する事はできなかった。
あの計画を立てあの計画で殺す事ができたのは、彼がその狭間にいたからである。

最後に彼が「死」を選ぶというのは、ある程度の段階で予測がつく。
しかし秀一の死によって何が解決する?

飛び込まれたトラックの運転手はたまったもんじゃないだろう。
秀一の死は何の関係もない彼の人生を台無しにする。
秀一が死んだら母や妹の将来に傷がつかないのか?
そんなはずはない。息子が、兄が、2人の人間を殺したという事実は消えない。
それより「人を殺した上に自殺した」という方がよっぽどショッキングなネタで、
マスコミや周囲の人に面白おかしく取り上げられる。
大体からして人を殺した人間が自分の都合で死のうなんて甘い。

でも秀一はそんな事は考えない。

きっと彼の前には死以外のものも待っていた。

でも彼には見えない。
その周りが見えなくなった彼が死へ近付いていく様は、切なく、はかなく、でも止める気にならない。
彼が死ぬ事が最善だとは思わない。
でも死なせてやりたくなる。
そんな"切ない殺人者"だった。

----------------------------

…と、まぁ妙な文章になってしまったわけですが、何しろ良かったです。
泣けたりしません。感動しません。共感もしません。
でも何か良かったです。

■ニノ
目が良かった。
意志のある目。秀一が何を考えてるか、どんな気分か、すごく伝わってきました。
ニノ、ドラマよりも映画の方が向いてるよ。ほんとに良かった。

■あやや
開映20分過ぎにやっと声が聞けた(笑)
ニノと並ぶと顔の大きさが…モゴモゴ…あややって顔ちっちゃいのね!
最後のあややのアップは印象深い。
きっと紀子(あやや)はお別れの挨拶をしてる時に、秀一が死のうとしてる事には気付いてたよね。
あの子は強い子だ。あの子のこれからの人生が気になる。

■杏ちゃん
縦横に大きくなった…かな?(笑)
でも相変わらずかっわいー!!
遥香(杏ちゃん)1人でも可愛いけど、兄ちゃんとセットだと更に可愛い。
特に「本当の妹じゃないの?」と問いただしてくる遥香を、秀一が毛布でくるむ場面が…
な、何だ、この兄妹。可愛すぎる。
水槽で寝てる場面は妙に子供っぽくって萌えました。

■その他
秀一に殺されちゃう彼。
遠藤司と大坂俊ちゃんを足して2で割ったような顔で、ちょっと…いやかなり気になってしょうがない(笑)
あなたのお名前なんてーの?という状態なんですが彼は何者。

唐沢さんや竹中直人は出演時間は極少ですがインパクトどかんです。
特に唐沢さん、面白すぎた(笑)
しかしこの2人にしても山本寛斎にしても、蜷川パワーで連れて来れたんだろうか。
他の出演者にしてもしっかり脇を固めてくれる人たちで羨ましい。

例の好きなものを挙げていく場面。
「頭の痛くならないかき氷・最後まで使い切った歯磨き・モノクロ(白黒?)じゃないパンダ…」
パンダ!?と一瞬反応したのはワタクシです。「パンダ→斗真」が完全に刷り込まれてる模様(アホかい)

----------------------------

こんな仕事をやらせてもらえたニノが羨ましい。
ン億円かけてぽしゃった智くんを見てきてるからかもしれないけど、本当に羨ましい。
「素晴らしい共演者や台本や監督に恵まれたんだよ!あんたは幸せ者なんだよ!」と
ニノをひっつかまえて語ってやりたい。(わかってるだろうが)
そして「あの中でよくやったね」とワンコを誉めるがごとく頭をぐりぐり撫でてやりたい。
そんな気分です。
よく頑張ったね、ニノ。
こんなに手放しで誉める事なんて初めてかもしれない(笑)

[ BACK ]